ダビング10とは?コピー回数の仕組みと使い切ったとき
レコーダーの番組一覧を開くと、番組名の横に「9」と数字が出ていることがあります。
ダビング10は、9回のコピーと1回のムーブ(移動)を合わせて合計10回まで、という意味で、2008年6月2日午前4時から始まった運用です。
10回コピーできるわけではなく、10回目を実行すると録画機から番組そのものが消えます。
ややこしいのは、同じ地上デジタル放送を録ったはずなのに、残り回数が1回しか無い番組が混じることです。ディスクに直接録画したのか、録画機にHDDが入っているのか、機器どうしをどうつないだのかで扱いが変わります。
本記事では、ダビング10の回数の数え方・コピーワンスのままの放送・回数があるのに書き出せない原因・CPRM対応ディスクの見分け方・録画番組を業者に頼めるかどうかを解説します。
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思い出デジタル編集部
ビデオテープと写真のデジタル化の方法と費用をまとめたサイトです。VHS・8ミリビデオ・写真・カセットまで媒体別に、自分でやる手順と業者に出す場合の料金を、各社の公式サイトで確認した情報にもとづいて解説します。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
ダビング10とは、9回のコピーと1回のムーブで合計10回まで
10という数字は、コピー9回とムーブ1回を足したものです。
録画機のHDDに録った番組は、DVDやブルーレイディスクへ9個までコピーでき、書き出したあとも録画機側に番組が残ります。
10個目はムーブ扱いになるので、ディスクへ書き終えた時点で録画機から番組が消えます。
残り回数の表示が「1」になっている番組は、次の書き出しで手元から無くなると考えてください。
2008年6月2日に始まった運用
ダビング10の運用は2008年6月2日午前4時に始まりました。
それまでの地上デジタル放送はコピーワンスで、HDDに録った番組をディスクへ移すと録画機からは消える扱いだったため、書き込みに失敗すると番組ごと失うことになります。
9回のコピーが認められたことで、家族に配るぶんと手元に残すぶんを分けて作れるようになりました。
書き出したディスクからさらにコピーはできない
9回のコピーが使えるのは、録画機のHDDにある番組からディスクへ書き出す場面だけです。
ダビング10で作ったディスクを元にして、別のディスクへ複製すること(孫コピー)はできません。
9枚のディスクを作れるという意味であって、作った1枚から枝分かれして増やせるわけではありません。
配る相手が10人を超えるようなら、HDDに番組が残っているうちに作る枚数を決めておいてください。
ダビング10とコピーワンスの違いは、録画した時点を1世代目と数えない点
コピーワンスとダビング10は、複製の回数を数え始める地点が違います。
コピーワンスでは放送を受信してHDDに記録した時点を1世代目のコピーとして数えるため、そこから先に複製の余地が残らず、ディスクへはムーブしかできませんでした。
ダビング10では、受信機に内蔵されたHDDへ蓄積した時点を1世代目と数えません。
その差のぶんが、9回のコピーとして使えるようになっています。
なお、このページで言うコピーとムーブは、放送番組の録画に対する制御の話です。テープやディスクを別の形に移し替える作業全般をどう呼び分けるかは、ダビングとコピーの違いと媒体別のやり方の全体像で解説しています。
ダビング10の対象になる放送と、コピーワンスのままの放送
地上デジタル放送は基本的にすべてがダビング10の対象で、BSデジタル放送の無料放送も含まれます。
一方、WOWOWやスターチャンネルのような有料放送はコピーワンスで運用されているため、HDDに録ってもディスクへは1回移して終わりです。
同じ録画機の同じ番組一覧に並んでいても、残り回数の表示が「9」のものと「1」のものが混在するのは、放送そのものの扱いが違うからです。
やっかいなことに、ダビング10かどうかを示すフラグは電子番組表(EPG)では送られていません。
録画する前に番組表を見ても、どちらの扱いになるかは書かれていません。
確かめられるのは録画したあとで、録画機の番組一覧に出る残り回数の表示を見ることになります。
大切な番組を複数枚に残したいなら、まず1番組を試しに録って回数表示を確認してから、本番の録画予約を組んでください。
ダビング10なのにコピーできない4つの原因
放送としてはダビング10の対象でも、録り方やつなぎ方しだいで回数が使えなくなります。考えられるのは次の4つです。
DVDやブルーレイに直接録画した
HDDを経由せず、リムーバブルメディアへ直接録画した場合はダビング10になりません。
ディスクに録った時点で従来どおりコピー不可の扱いになるため、そこから別のディスクへ複製はできません。
複数枚を作る予定があるなら、まずHDDに録ってから書き出す手順にしてください。
HDDを積んでいない録画機で録った
ダビング10が使えるのは、デジタルチューナーを搭載したHDD録画機です。
パソコンでも、デジタルチューナーとHDDの条件を満たしていれば同じ扱いになります。
HDDを持たない録画機では従来どおりの動作になるので、録画した時点で9回のコピーは残りません。
i.LINKやDTCP-IPで別の機器へ渡した
i.LINK(機器間をつなぐデジタル伝送規格)やDTCP-IP(家庭内ネットワークでの著作権保護方式)を経由して番組を別の機器へ送ると、残りコピー回数の情報が引き継がれません。
受け取った側では従来のコピーワンスやムーブとして扱われます。
レコーダーからネットワーク経由でほかの機器へ移したあとで「回数が減っている」と感じるのは、このためです。
ディスク側が保護方式に対応していない
リムーバブルメディアへコピーするには、AACSやCPRMなど、ARIB(電波産業会)の技術資料で定められた保護方式にディスクと機器の両方が対応している必要があります。手元のDVD-Rが非対応品だと、録画機が正常で回数が9回残っていても書き出せません。
CPRM対応のディスクでないと、ダビング10の番組は書き出せない
CPRMは、記録メディアに入れた映像のコピー回数を制限するための著作権保護技術です。
インテル・米IBM・松下電器産業(現パナソニック)・東芝の4社が設立した団体が開発しました。
2004年4月からBSデジタル放送と地上デジタル放送に1回だけコピーできるという制御信号が加えられ、デジタル放送を録画するには、CPRMなどのコピー制御に対応したレコーダーと録画用メディアが要るようになっています。
パッケージの表記で見分ける
DVD-RにはCPRM対応品と非対応品があり、店頭では両方が並んで売られていました。
見分けるには、パッケージの「CPRM対応」「デジタル放送録画用」といった表記を見てください。
表記が無いものは、パソコンのデータ保存用として売られている非対応品の可能性があります。
同じ「DVD-R」という名前で、同じ形をしていても、放送番組を書き出せるかどうかはここで決まります。
再生側が対応していないと見られない
CPRMで録画したディスクは、CPRM対応のプレーヤーやパソコンでは再生できますが、非対応の機器では再生できません。
自宅のレコーダーで問題なく見られたディスクが、実家の古いプレーヤーでは映らないという事態はここから起きます。
親族に配る前提で焼くなら、相手の再生機がデジタル放送の録画ディスクに対応しているかを先に聞いておいたほうが安全です。
ダビングのやり方の媒体別の手順では、テープとディスクそれぞれの作業の流れを解説しています。
録画した番組や古いテープのダビングを業者に頼めるか
ダビング10の回数を使い切った番組や、コピーワンスでディスクに移した番組を、業者に頼んで増やしてもらえるかという疑問が出てきます。放送番組についてはまず受けられません。
私的複製の範囲から外れるため
著作権法30条1項は、私的使用を目的とする場合に「その使用する者が複製することができる」と定めています。
業者が複製の主体になると、利用者本人の複製を前提とするこの条文の適用は認められにくくなります。
書籍の自炊代行をめぐる訴訟では、知財高裁が複製を行っているのはユーザーではなく業者であると認定し、30条1項の適用を否定して代行業者の控訴を退けました。
ビデオテープのダビングに直接当てはめた判決は確認できませんでしたが、業者が利用者の代わりに複製するという構図は同じです。
同じ条文は、公衆の使用に供する目的で設置された自動複製機器を使った複製も対象から外しています。
店舗に置かれたダビング機で客が自由に複製する形態は、閉鎖的な私的領域での零細な複製を認めるという条文の趣旨から外れると考えられています。
コピーガードを外して複製する行為も同じく対象外です。
最終的な判断は個別の事案によるので、気になる場合は専門家に相談してください。
自分や家族が撮った映像は扱いが別
ダビング業者が受けられないのは、市販・レンタルの映像ソフトや放送番組のほうです。
自分や家族がビデオカメラで撮った運動会や結婚式の映像は、著作権者が本人側にあるため、業者に出しても問題になりません。
実家から出てきたVHSや8ミリビデオの多くはこちらに当たります。
市販ソフトにはコピーガードがかかっているので業者も受け付けませんが、家庭で撮ったテープなら対応媒体さえ合えば受けてもらえます。
ビデオテープのデジタル化の方法と業者選びの目安で、媒体ごとの進め方を解説しています。
費用は本数とテープ長と納品形式で動く
手元のテープを業者に出す場合、料金は1本あたりの単価だけでは決まりません。
テープ長が規定を超えたぶんの加算、DVDケース代、往復の送料、最低注文本数、本数割引の有無で総額が変わります。
年末年始やお盆前は注文が集中して納期が延びることもあるので、急ぐ事情があるなら申し込み前に仕上がりの納期を確認してください。
媒体別の費用の考え方はダビングとデジタル化の料金相場で解説しています。
機器をそろえて自分で取り込む道を考えているなら、デジタル化を自分でやるのに要る機材も判断材料になります。
よくある質問
ダビング10では結局何枚のディスクを作れますか
録画機のHDDにある番組から、最大で10枚です。
内訳は9回のコピーと1回のムーブで、10枚目を作った時点で録画機から番組が消えます。
作ったディスクを元にした孫コピーはできないため、枚数が必要なら番組がHDDにあるうちにまとめて書き出してください。
番組表を見ればダビング10かどうか分かりますか
分かりません。
ダビング10の番組かどうかを区別するフラグは電子番組表では送られていないため、録画する前には判別できません。
録画したあとに、録画機の番組一覧に表示される残りコピー回数で確認してください。
ムーブの途中で止まったら番組はどうなりますか
挙動は録画機によって違うので、使っている機種のメーカー案内で確認してください。書き出し中の電源操作やディスクの取り出しは避け、エラーが出た場合も自己判断で操作を続けないほうが安全です。
自宅で焼いたDVDが実家のプレーヤーで再生できません
デジタル放送を録画したディスクはCPRMで保護されているため、CPRM非対応のプレーヤーやパソコンでは再生できません。
再生側の対応状況を取扱説明書で確認してください。
ディスクそのものが壊れているとは限りません。
レンタルしたDVDをダビングしてもらえますか
できません。
市販・レンタルの映像ソフトにはコピーガードがかかっており、ダビング業者も複製を受けられないと案内しています。
受けられるのは、自分や家族が撮った映像のほうです。
VHSや8ミリビデオにもコピー制御はかかっていますか
家庭用のビデオカメラで撮ったテープには、ダビング10のような回数制御はありません。
ただし市販・レンタルのビデオソフトにはコピーガードが入っているため、業者は受け付けません。
手元のテープが撮影したものか市販品かで扱いが変わります。
VHSの進め方はVHSをデータ化する方法と業者の料金の目安で解説しています。
まとめ
ダビング10は9回のコピーと1回のムーブを合わせた10回までの運用で、対象は地上デジタル放送とBSデジタルの無料放送です。
WOWOWなどの有料放送はコピーワンスのままで、番組表では区別がつかないため、録画後に残り回数の表示を見るのが確実です。
回数が残っていても、ディスクへ直接録画した番組、HDDを積まない録画機で録った番組、ネットワーク経由で移した番組、CPRM非対応のディスクでは書き出せません。
放送番組を業者に頼んで増やすことはできませんが、自分や家族が撮ったテープは別で、対応媒体が合えばダビングを受けてもらえます。ぜひ本記事のコピーできない4つの原因とCPRM対応ディスクの見分け方を参考に、手元の番組とテープをどう残すか決めてください。
